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京都の奥座敷」山里大原へ
ひなびた情緒を味わいに出掛けました。
JR京都駅や京阪出町柳駅、地下鉄からバスが出ていますが、本数が少なく限られるので今回は車にしてみました。名神京都東インターを降り、山科、南禅寺前を横切り、真如堂・銀閣寺、北白川、修学院離宮を抜け大原へ車を走らせました。まだ比叡山へ向かうケーブルあたりの紅葉もまだ楽しめました。
御殿門 駐車場は、有りませんが近隣はいろいろとあります。お寺の外れは300円、近づくに連れて400円、500円とありました。私は、お店でコーヒーを飲むと無料の言葉につられて利用をしました。(失笑)
往き道京都東のインターで料金を払い、窓ガラスを閉めようとすると、締まり方が遅く気に掛かるので今回は予定を変更して三千院のみしてその後は自動車の整備に出掛けました。またトラブルの旅でした。いつも臨機応変の旅です。(失笑)
当初の大原の散策予定は、
①平成12年に焼失し気になっていた尼寺。建礼門院が平家滅亡後に余生を送った寺で静謐(せいひつ)な庭園を楽しめる「寂光院」
②竹林が有名で室内から眺める額縁庭園としてCMやポスターなどでよく見かける「宝泉院」
③時間の余裕があれば、勝林寺・紅葉と不断桜が咲く「実光院」・來迎院、龍宮造りと紅葉が楽しめる「阿弥陀寺」・・・全て予定変更です。おまけに観光バスが止まっていた「しば漬け」のお店など美味しそうだったなあ。素敵なスポットがいっぱいでした。自宅の近くまで帰り整備に出掛けると「ゴムが古くなってセーフティーがかかっています」と言われ拍子抜けし、珍道中に泣き笑いです。
有清園と往生極楽院を金色水から撮影をしました。手前は石仏です。
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大原女」になりそこなった旅でしたが、
細波の滝の流れに耳をかたむけながら、古木の
杉木立や
楓が鬱蒼と繁茂し、足下には
一面の苔が敷き詰められた「
東洋の宝石箱」とうわれているお庭を思う存分味わいました。
敷き詰めた苔に散り落ちた紅葉も趣があり「上品」で「おくゆかしい」と言う「たおやか」って言葉がピッタリのお庭でした。
そんな苔むした静寂なお庭に石仏があり心が「ほっこり」とし、思わず微笑みがもれました。
観音堂
①せせらぎを聞きながら階段をあがるとすぐ三千院門跡ですが、門跡前には飲食店やお土産やさんが並んでいました。
②福寿延命のご利益に授かれるという「金色水」が紅葉の上に流れて清冽でした。
③地元では「翁地蔵さん」と呼ばれている仏像があります。水をつけると子供の夜尿症が治るという言い伝えもあるそうです。大きい仏道で温かい感じがしました。
有数の観光スポットで、歌詞に唄われたこともあり有名な寺ですが改めて歴史を紐解いてみました。(観光パンフレットをより)
大原の地一帯は、千有余年のむかしから漁山と呼ばれ、天台声明(仏教音楽)の修行の地として信仰を集めた所です。本尊は薬師瑠璃光如来(秘仏)です。
伝教大師
最澄上人(767~822)が開基で比叡山東塔に一堂を建てたそうです。清和天皇の命により、滋賀の坂本梶井に移し、その後梶井御殿、梨本門跡と呼ばれていましたが、応仁の乱で焼失したのでこの地へ移りました。三千院は別名を梶井門跡、梨本門跡、円融院門跡とも呼ばれ、青蓮院、妙法院、曼殊院、毘沙門堂とともに天台宗五箇室門跡のひとつです。平安時代に皇子皇族が門主となる宮門跡となっています。
国宝阿弥陀三尊像が大和座りしている往生極楽院往生極楽院は、平安時代の寛和二年(986)に建立された三千院の源ともいえる
単層入母屋造柿葺の御堂です。恵心僧都が父母の菩提のために姉安養尼とともに建立したと伝えられています。御堂内部の船底天井および壁画は極楽の花園の図を、極彩色で描いてあるそうです。阿弥陀如来座像を中心に、向かって右に観世音菩薩、左に勢至菩薩の
阿弥陀三尊像(国宝)が大和座りと言う正座をした珍しい姿を拝見できます。
客殿 客殿では鈴木松年、竹内栖鳳など日本画家の襖絵や古文書を見たり、あるいは写経ができる円融房もあります。10名位の方が写経をされておりお邪魔をしないように後にしました。
聚碧園「有清園」と「聚碧園」2つの名勝庭園があります。客殿・見所台からは金森宗和作の聚碧園が拝見できますし、宸殿からは往生極楽院にかけて有清園が楽しめます。
有清園にてここまで読んで頂いた貴方へ内緒話です。京都南インターは出口1と出口2があるのです。いつもは出口1を利用しますが、今回は出口2を利用しようと思いました。高速のスピードで出口の場所が近いのでカーナビに教えてもらえずに京都東インターまで行きました。山科と醍醐への別れ道あたりも混んでいましたよ。
このあたりからトラブルの旅のプロローグだったのかもしれません。トラブル続きでしたが、東山や嵐山とはまた違う京都大原の旅でした。しば漬けを食べながら移り行くこの季節と歴史楽しむ大原の旅も満足満足です。ボリボリ(笑)
PS.今年は暖かく長い期間まで紅葉が楽しめました。でも京都の紅葉の締めくくりは、今が盛りの下鴨神社です。昨日も帰りは北大路を走り、堀川通りを下りましたが(京都では南に行くことを「下る」と言います。)、同志社大学側にある京都御所の銀杏が素晴らしかったです。(撮影日2004.12.11)
紫陽花としても有名ですので今度は石楠花や紫陽花の頃出掛けたいと秘かに考えています。
拝観料は、一般が600円です。参拝時間は、季節により30分早く閉まりますのでご注意下さいね。
住所 京都市左京区大原来迎院町540
公式サイト http://www.sanzenin.or.jp/